POMPOMPURIN 30th Anniversary —キャラクターの魅力と世界観を引き出す、ふたつの挑戦—
異なるアプローチで、新たなチャレンジへ
2026年に30周年を迎えた、ポムポムプリン。この節目に合わせて、サンリオピューロランドとサンリオキャラクターパーク ハーモニーランドでは、2026年4月よりスペシャルイベント『POMPOMPURIN 30th Anniversary』を開催しました。
同じキャラクターを祝う周年企画でありながら、両パークが選んだアプローチは異なるもの。ピューロランドはキャラクターの魅力がつまった特別展「ポムポムすぎるよ展」を、ハーモニーランドはポムポムプリンとおいしい食事が楽しめる「POMPOMPURIN DINER」を——それぞれのパーク「らしさ」やこれまでの知見を活かしながら、お客様の体験価値を高める新たな挑戦に取り組みました。
ピューロランド ―キャラクターの世界観を守り抜いた展示イベント―
「ポムポムすぎるよ展」は、ポムポムプリンが持つ「かわいさ」「やさしさ」など、さまざまな魅力を9つの「〇〇すぎるよ」で表現した約200点の展示を、館内各所で見ることができる展示イベントです。200点のなかには、ポムポムプリンがゴールデンレトリバーの男のコであるという“原点”にあらためて光を当てたものも。ファンはもちろん、「犬好き」という新たなファン層へのアプローチも意識しています。
イベントを企画するにあたって私たちが大切にしているのは、「パークでの体験が、お客様にとってどんな思い出になるか」という視点。今回のイベントもその視点を軸に、どのような体験を届け、これまでにない思い出を持ち帰ってもらえるのかを模索してきました。
たどり着いたのが、「展示イベント」という新たな挑戦です。企画会議では以前から一案として挙がっていたものの、コミュニケーションが一方通行になってしまうのではないかなどの懸念からなかなか実現には至りませんでした。そして今回、「いい人すぎるよ展」などの体験型展示を多数企画しているクリエイティブチーム「entaku」おてつだいのもと、展示イベントが実現しました。
「『肩の力を抜いて、ポムっと一息』というコンセプトのもと、ポムポムプリンに癒され、心があたたかくなるような体験を届けたい。そして、ポムポムプリンのさまざまな一面を見て共感し、より身近な存在として感じてもらうことを目指し、企画を進めていきました」(イベントプロデューサー)
何より意識していたのは、ポムポムプリンの世界観を守ることでした。展示されている200点のエピソードや言葉は、これまでサンリオから発信されてきたものや、ピューロランドのショーで語られたセリフなど、既存の世界観にある表現だけをピックアップしています。
「たとえば、ちょっとした言葉の選び方ひとつでキャラクターのイメージと異なる捉え方をされてしまうこともあります。そのために、450点近い候補すべてに目を通し、株式会社サンリオの担当者とも細かなニュアンスをすり合わせ、ポムポムプリンらしさを保ちながら仕上げていきました」(イベントプロデューサー)
ハーモニーランド ―店内を黄色一色に染め上げ、没入感のある空間体験を―
ハーモニーランド園内にオープンした「POMPOMPURIN DINER」は、既存店舗をポムポムプリン一色に改装したカフェ・レストランです。フードはもちろん、壁やテーブルに至るまでポムポムプリンのモチーフがちりばめられ、店内にはキャラクターのボイスが流れる仕掛けも取り入れています。
ハーモニーランドは、2025年にもキャラクターと一緒に食事を楽しめる「MY MELODY & KUROMI Cafe Terrace」をオープンしており、今回はその知見をもとに店舗をまるごと作り替え、新たな空間を設計。食事スペースとフォトスポットのバランスをどう取るか——そうした問いを一つひとつ見極めながら、飲食チームや外部デザイナーと手を取り合い、プロジェクトを形にしていきました。
「目指したのは、訪れた人がポムポムプリンの世界観にどっぷり浸れるイベントであること。『癒し』の一面だけでなく、親しみやすさや犬らしさ、無邪気さ、そして『食いしん坊』なところまで含めたポムポムプリンの魅力を、ハッピーなお祝いパーティを通して感じてもらえたらと考えました」(イベントプロデューサー)
また、大分県が推進している「県産県消」の取り組みに賛同し、大分県の食材を活用したフードメニューを開発。地元・日出町の食材を使用したプリンや、大分県産の米粉と新鮮な卵を使ったドーナツなど、地域とのつながりを感じられるメニューを開発しました。加えて、ボリューム満点の「デミチーズハンバーグドッグ」も考案。料理に使う素材の色から器、包装紙、ドリンクディスペンサーのラッピングにいたるまでをポムポムプリンの黄色一色に染め上げ、ここでしか味わえない特別な空間をつくり上げました。
「ポムポムプリンは、『食いしん坊』という一面や色味など、フードとの相性がとても良いキャラクターです。かわいらしさと味、そのバランスを意識してメニューを考案しています」(飲食課 担当者)
それぞれがもつ知見を活かし、これからも続く体験価値向上に向けた探究
異なるアプローチで展開された本プロジェクト。イベントを開催して見えてきたのは「ポムポムプリンは、みんなに愛されている」という共通の気づきでした。外部パートナーとの対話や来園するファンの姿を通じて、自社だけでは気づけなかったキャラクターの魅力を発掘できたこと。それこそが、両パークが今回の企画を通じて得た共通の収穫だといえます。
そしてその先に見据えるのは、さらなるお客様の体験価値向上です。ピューロランドはこれまでショーを軸とした企画が多かったのですが、今回のイベントを通して「展示」という新しい体験を届けることができました。これからも体験価値向上を目指し、流行を常にキャッチしながら、今までにない新たな体験の在り方を模索し続けていく考えです。
ハーモニーランドは「屋外施設で非日常感や没入感をどう演出するか」という長年のテーマに対し、今回施設をまるごとポムポムプリンの世界観に彩ったことは、そのひとつの答えにもなりました。今後もより多くのお客様がキャラクターの世界観やメニューを楽しめる環境づくりを追求し続けます。
ひとつのキャラクターを、ふたつのパークがそれぞれの挑戦で掘り下げていく。その積み重ねこそが、エンターテイメントラボが掲げる「探究」の本質にほかなりません。
※本記事は2026年取材時点の内容です。